帰国子女の同級生
ふと過去に出会った欧米の帰国子女の同級生たちのことを思い出しました。
今はすっかり疎遠ですが、20年近く経った今でも覚えているほど印象的だったことがちらほらと。
①ドイツに1年行ってた子
その子は小学校5年生の期間をドイツで過ごし、6年生で帰ってきました。
私の実家は自営業で転勤すらないので、親の仕事の都合で海外に行くなんてそんな世界があったのかと驚きつつ興奮したのを覚えています。
転入の挨拶をドイツ語でしてくれてかっこいい!と思いました。
当時小学5年生の科目(特に算数)は難易度が高いと言われており、実際難しかった記憶があります。
その子はまさにその小5時代をドイツの日本人学校で過ごし、カリキュラムの違いから日本の小学校の学習進度に遅れをとってしまったのです。
他の子ができる問題もわからなくて皆の前で泣いてしまいました。
仕方ないことです。本人はもちろん誰も悪くありません。
ちょっとかわいそうだと子供心に思いましたが、別にかわいそうなことではありませんね…
幸い賢い子だったのですぐに勉強は追いついていました。
全ての科目を日本と同じように習ってきているものだと思っていましたが、
日本人学校と自分の小学校とは習っていることが違うのだなと思いました。
また、その子はドイツでの生活のこともいろいろ教えてくれました。
たいがいのことは想像が及ばず記憶にないのですが、ドイツ語で「手紙」という単語はブリーフbriefだよと教えてくれたの今も覚えています。
え?ブリーフって下着のことじゃないの?という私の幼稚な考えが覆された瞬間でした。
日本語の横文字は世界共通の意味ではないよ、当時の私。
②アメリカに数年行ってた子
小学校高学年をアメリカで過ごしたそうで、とても大人びた子でした。
「私は修学旅行の思い出がないの。行ったことがないから」と言ってたのがとても印象的です。
当時は「ふーん。そうなんだぁ」ぐらいしか思わなかったのですが、
国が違えば学習の進度だけではなく、学校行事も違いがあるのです。
運動会、遠足、留学旅行など学校行事を当たり前にみんなが経験しているのではないということを気づかされました。
③中学時代の3年間をアメリカで過ごした子
英語の発音がとても上手な子でした。ずっと英語の文章読んでいてほしいぐらいでした。
仲良くしてたので、体育の時間や放課後にアメリカの学校生活についていろいろ聞きました。
楽しいこともあったけど、学校の同級生に人種差別をされたこともあったそうです。
そんなことって本当にあるんだ…と思ったものですが、その後自分が海外旅行先でJap!と言われたことがあり、多かれ少なかれ人種差別は存在するのだとわかりました。
当時思ったことをそのまま文章にしてみると稚拙ですね・・・。
もうどの子も疎遠ですが、会う機会があればもっといろいろ聞いてみたいです。
特にアメリカのどこに住んでたのか聞きたい…。
とりあえず、アメリカに来て思うことは
どの子もみんな適応するためにすごくがんばったんだろうなということです。
こどもは適応が早いというけども、学校の科目以上に多くのことを勉強したり補習校行ったり見えないところで努力したのでしょう。
話を聞いた当時はさっぱり想像できませんでした。
むしろ「海外に住んだら自然と英語や現地語はできるようになるものだ」ぐらい思っていました。
現地の学校でがんばっているこどもさん達も、そこに通わせているご両親も尊敬します。
思春期に自分が海外で過ごすことはなくとも、
海外での体験談を聞くだけでも、自分の考えや常識が変わることもあります。
もちろん興味の有無は各々差があるだろうけど。
そして話を聞いた後に、実際に行って体験してみるとさらにいろんなことがわかります。
本当にそうだった、実際はそうでもなかった・・・という体験は自分だけのかけがえのないになります。
百聞は一見に如かず、ですね。
今となれば上記の同級生たちに感謝です。
ドラマよりもリアルな話を聞かせてくれたおかげで、今の考えに至ることができたのです。
もうこどものときのような柔らかい頭でありませんが、頭でっかちにならずに
日々の気づきや考えを大事にしていきたいです。
ある意味、慣れは瑞々しい感性を壊してしまいますので…。
なんだかとりとめのない記事になってしまいました。
アメリカ生活とは特に関係ない話でした;;