アメリカの家
日本では駅近のマンションに住んでいましたが、今は真逆の郊外の一軒家に住んでいます。
いわゆるサブディビジョン(住宅分譲地)です。
なんとかニュータウンのようなものです。
日本で住んでた家も狭くはなかったのですが、やはり一軒家は広いです。
2人なのにこんな広い家借りてどうする!?という感じでしたが、せっかくなので一軒家に住んでみようとなりました。
渡航前にアメリカに詳しい友達やアメリカ人の先生に写真を見せたところ、私たちが今住んでいる家は「典型的な郊外のアメリカの家」だそうです。
渡航前からセンチュリー21などアメリカの賃貸住宅情報サイトを利用して、場所や予算の希望に合う家を探しました。
周辺相場を知るのにも便利ですし、家賃はだいたいの治安の良し悪しの目安にもなります。
ネットが発達した時代は本当に便利です。
ただ、家賃が安すぎるところはダメ、ダウンタウンの中心に住むのもダメ、ある程度家賃を出して安全を買わなきゃダメ!とのアドバイスを頂いていました。
主人が先に渡航していましたし主人名義での賃貸なので、物件の内覧と契約は任せました。
私はこだわりがあまりないので、条件は「湯水がちゃんと出ること」「キッチンがちゃんとしていること」だけでした。
日系の不動産屋さんと一緒に事前にネットで見つけた候補の家を数件巡って一番気に入ったところに決めました。
不動産屋さんのオススメを聞くのも良いですが、事前に希望や条件に合った物件を探しておくといいと思います。
以下住み始めての所感です。
①キッチン
オーブン、レンジ、冷蔵庫、食洗器、ディスポーザーは備え付け。
ディスポーザーと水を貯められる栓付きの2つに分かれたシンク。
七面鳥を焼くためにあるような大きなオーブンです。
2人暮らしだし、現状誰も招待していないのに使う機会はあるのだろうかと思っています。
日本のような換気扇はありませんが、匂いが充満することはないのです。
どこから排出されているのか…不思議です。
意外にも重宝しているのはディスポーザー。
皿洗いのときに生ごみを捨てられるので虫が寄ってくることもなく、衛生的にとても良いです。
映画『ラブソングができるまで』で食事後にマッシュポテトをシンクに流してるシーン見て何してるんだろうと思ってましたが、まさしくディスポーザーでした。
しかし、指輪を流したら悲惨な出来事どころではすまないのでシンクに立つときは指輪を絶対に外しています。
②セントラルヒーティング
空調が一括管理されているので家の中どこにいても快適です。
寝室では日本から持ってきた加湿器も使っています。
冬の日本の家はとても寒くて本当に嫌なので、早く日本の住宅に浸透してほしいぐらいです。
ただし、3ヶ月ほどでフィルターの交換が必要です。
交換をおろそかにすると故障してしまうようです。
天井から階段を下ろし、屋根裏に入って交換という意外と大掛かりな作業です。
フィルターの値段もグレードによって様々。
冷暖房代とは別に年間100ドル前後はフィルターに消えそうです。
③バストイレ
主寝室用のバストイレの奥にクローゼットがあるという謎の間取り。
お風呂沸かしたら湿気るのではと思いましたが、24時間換気なので問題ありません。
そしてなぜかシャワーブースとバスタブが区切られています。
シャンプーしてからバスタブまで3、4歩歩きます。
アメリカ人からするとシャワーしてお湯に浸かるというのが毎日の習慣ではないので仕方ないですが。
一方で洗面台には2つ流しがあるのでこれは重宝しています。2人同時にできて効率が良い。
これも日本の住宅に浸透してほしいです。
ゲスト用のバストイレが別にあるのも良いです。お互いに気を遣わなくてすみます。
④ガレージ
私が住むサブディビジョンはすべての家がビルトインガレージです。
車は1人1台が基本のようで、3台目以上は庭に置いたままの方も。
雨の日もガレージ内で荷下ろしができるので良いです。
ガレージが物置と化してて車は外に置きっぱなしというお宅もちらほら。
⑤HOAの存在
聞きなれない単語ですが、ホームオーナーズアソシエーション=管理組合です。
日本で住んでいたマンションにも理事会や総会がありましたが、それよりももっと居住区内での罰則や規則について力を持っている組織です。
HOAに年間いくらか払って、区内の施設のメンテナンスやイベントの開催などに充てたりするそうです。
各々のオーナーに支払いの義務があるそうですが、きっと家賃に含まれています。
私も引っ越してきた翌々日にHOAオフィスに出向いて住民登録をしました。
住民カードの発行が完了したらコミュニティ内の公園や施設を利用できたり、イベントに参加できます。
HOAは資産保全が目的のようで、きっちりと区内を見回っています。
1回我が家も引っかかってしまったのが芝生。
ちょうど主人が家の引き渡しを受けたときの状態が悪かったそうで、
「芝生をきれいにしなさい。さもなければ1日ごとに25ドルの罰金です」という通知書が来たそうです。
びっくりでした。日本では聞いたことないですよね…。
それ以来我が家も週1で芝刈り及び庭の手入れがせっせと行われています。
美しいお庭のお宅には「今月のベストお庭賞」みたいな旗がありました。すごい…。
あくまで一部の例でしたが、家を探すとき「HOAがうるさくないところ、HOAが存在しないところ」という条件を挙げるアメリカ人もいるそうです。
資産保全という目的には大いに賛同できますし、HOAがしっかりとしているから整然と秩序良い町が保たれているので、私たちとしては納得して住んでいます。
いかにもアメリカ!な一軒家での暮らしを始めましたが、大半の家電製品や家具を日本から持ってきたので、雰囲気は日本の家です。
テレビでもつけないと家の中でアメリカっぽさは皆無ですが、
郵便受けに行って、近所の人にHi!と挨拶するとアメリカに住んでいると実感します。
どこに住んでいてもホッとできる家が一番です。